積立NISA おすすめ銘柄選び方!!

つみたてNISA(積立NISA)では、金融庁が指定する約200本の投資信託の中から投資先を選びます。投資初心者の方からは、「商品の違いが分かりにくい」「おすすめはどれ?」という声も聞かれますが、あまり難しく考えることはありません。次の二択でシンプルに考えてみましょう。

 

・リスクを抑えた安定運用なら「複合資産型」
・リスク高めでハイリターンを狙う運用なら「株式100%型」

 

 

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つみたてNISAの商品は大別すると「株式100%型」「複合資産型」の2種類

 

つみたてNISAで選べる商品(投資信託、一部ETF)は、大別すると2つのタイプがあります。

 

株式100%型             111本
株式●%+債券●%といった複合資産型  90本

            ※2021年11月10日現在

 

「株式100%型」とは、皆さまから託されたお金をすべて株式に投資して、利益を得ようとする投資信託のことです。

 

一方、「複合資産型」とは、株式に債券やリート(不動産)といった様々な資産を組み合わせて、利益を得ようとする投資信託のことです。株式一本に偏らず均整のとれた状態から、別名「バランス型」とも呼ばれます。

 

  • 一般的に、債券は株式に比べてリスクとリターンが低く、かつ逆の値動きをする傾向(株式が下落する場面では債券が上昇、株式が上昇する場面では債券が下落)があることから、リスクを抑えた安定運用を望むのであれば、「複合資産型」を選ぶのがおすすめです。反対に、リスク高めでハイリターンを狙うのであれば、「株式100%型」を選ぶとよいでしょう。

 

 

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リスクを抑えた安定運用なら「複合資産型」

 

ここからは、「複合資産型」の選び方についてご説明いたします。「複合資産型」の投資信託は、それぞれの商品で資産配分が異なります。例として、「楽天・インデックス・バランス・ファンドシリーズ」の資産配分をみてみましょう。

 

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株式と債券の割合が、それぞれ違いますよね。いずれも「株式100%型」よりリスク低減が期待できますが、株式の割合が低ければ低いほど、よりリスクを抑えることが可能です。

どちらを選ぶか、万人受けする正解はありません。とことんリスクを抑えたいなら債券重視型のように債券の割合が大きいものを選びましょう。ただし、リスクとリターンは比例します。リスクを抑えると見込みリターンも抑えられてしまいますので、注意しましょう。

ちなみに、株式・債券の他に、リート(不動産)に資産配分する商品も存在しますが、リート(不動産)は株式と同じ値動きをしやすいので、安定運用という意味では必ずしも組み入れる必要はないと思います。

 

例にあげた「楽天・インデックス・バランス・ファンドシリーズ」は、商品名に(株式重視型/均等型/債券重視型)の表記があり、文字通りの資産配分で大変分かりやすくなっています。しかし、このように親切な名称ばかりではないので、「複合資産型」を購入する際には、交付目論見書という投資信託の説明書を読んで、必ず資産配分をチェックするようにして下さい。

 

 

 

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インデックスとアクティブの違いとは?

 

投資信託には、「インデックス運用」と「アクティブ運用」の2種類の運用方法があります。

インデックス運用」とは、「日経平均株価」や「NYダウ」のような指数(インデックス)と同じ値動きになるようにする運用方法です。指数に合わせるだけなので、運用コストが安く済む(=私たちが負担する手数料も安い)ことが特徴です。

一方、「アクティブ運用」とは、人知を駆使してインデックス運用より好成績を狙う運用方法です。ファンドマネジャーと呼ばれる人たちが汗水垂らす分だけ運用コストが高い(=私たちが負担する手数料も高い)ことが特徴です。

どちらが良いかは一概には言えませんが、一般的につみたてNISAのように20年の長期投資では、負担手数料(信託報酬という)が安い分、インデックス運用がおすすめと言われます。

 

 

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リスク高めでハイリターンを狙う運用なら「株式100%型」

 

次に、「株式100%型」の選び方について説明します。「株式100%型」はまず、どの国の株式に投資するか決めましょう。一般的には、「国内株式」「外国株式(先進国)」「外国株式(新興国)」の順でリスクが低い傾向にあります。

どの国の株式に投資するか決めたら、必ず類似商品と信託報酬を比較してください。なぜなら、「株式100%型」の場合、パッケージは違っても中身はほとんど変わらない類似商品が数多くあるからです。

 

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上表の商品は、いずれも東証一部上場の全銘柄を対象とする株式指数「TOPIX東証株価指数)」に合わせて値動きする商品です。同じ値動きをする商品にもかかわらず、信託報酬(私たちが負担する手数料)に差があることがお分かりいただけると思います。類似商品であれば、信託報酬に安かろう悪かろうはありません。安いものを選ぶことをおすすめします。

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自分のリスク許容度を高く見積もらないこと

 

最後に、老婆心ながら一言付け加えると、ご自身のリスク許容度はなるべく控えめに見積もるようにすると後悔がないでしょう。


というのも、つみたてNISA(積立NISA)では20年の長期投資を前提に、「貯めながら増やす」を実践することになります。途中、市場の荒波(いわゆる暴落)に遭う可能性もあるでしょう。その時、冷静に対処できるだけのリスクでないと、つみたてNISAから途中リタイアしてしまい、結果的に資産を増やせないことも……。

どんな状況でも投げ出さず続けることができる、それがリスクとの正しい付き合い方です。こちらもあわせて、つみたてNISA商品選びの参考にしてください。